バリを語ってみる (長いよ(汗) )

2004年で、初バリからちょうど丸10年。
どこよりも好きで、どこよりもたくさん訪れている場所。
そんな大好きなバリ。何がそんなに好きなんだろう、と自分自身に問い掛けてみる。
そしてその答えはやっぱり「バリの文化」に尽きると思った。


初めて行ったバリは、典型的なパックツアー。きれいに整備されたヌサドゥア地区。
大型ホテルの建ち並ぶ風景。そして、そこは観光用に政府が整えた地区なんだと、
帰国して知った。その時感じた、ヌサドゥアを出た時の周りの風景が、どうも違う
という違和感、それが私がバリにはまったきっかけかもしれない。


その初バリでほんの少し、一日オプションツアーで訪れた「ウブド」。
ウブドをわかるほど長く滞在したわけではなかったけど、バリの文化の象徴の町だけ
あって、何かしらとても惹きつけられるものを感じた。
「異質なのはこのヌサドゥアなんだ」と思って、バリにいるのにバリじゃない気がした。
そして必ずほんとのバリを知りたいと思った。


それから4年、今思えば何て長い年月がかかったんだろうって思うけど、若かった
あの頃、お金もなかったしなあ。。。(汗)
初バリを共に体験した友人と再び、今回はウブドのみの滞在ということで、初の
手配旅行をした。
初めてじっくり見るウブドの町は私にとってこの上なく魅力的なものだった。
バリ絵画、バリ音楽、織物、木彫りの工芸品、そして町そのもののたたずまい。
脇の小道に入ると咲き乱れている南国の植物たち。民家のバリ特有の「割れ門」。
それらはとても言葉では説明できるものではない。


最近でこそ、TVなどで高級エステだのリゾートだのと取り上げられているが、
私にしたらそんなものは表面的なもののような気がしている。


すっかりウブドの魅力にとりつかれ、2度目の後もとんでもなく物足りなくって、そして
その時に一人で旅している女の子にも何人か出会った影響で、「私にもできるはず」
と思い、帰ってきたと同時に次の手配を始めた。


わずか2ヶ月も経たないうちに3度目のバリ。この時はせっかくなので、2,3箇所
周ろうと思った。それでも宿泊は最小限にしたかった。
ウブドで約3週間強。「そんなに同じとこで何してたん」とよく聞かれた。
もともと音楽が好きだったので、バリ独特の音楽である、竹でできた「ティンクリック」
という楽器のレッスンを受けようと決めていた。当時はまだインターネットも今ほど普及
してなかったので、いろんな資料を現地についてから探して、直接申し込みに行った。
一日のうち、午前中に2時間、そして21日間、毎日欠かさずレッスンに通った。
現地のツアーにも参加して、バリのいろんなところへ行った。


この一ヶ月がなかったら、私のウブド狂はどうなっていただろう。恐らく留まるところを
知らず、だったかもしれない。
毎日レッスンに通う道。午前中に終わって、それから過ごした半日。自分だけの時間。
カフェでお茶したり、のんびりあてもなく町を歩いてみたり。部屋のテラスで本を読んだり。
決して退屈ではなかった毎日。退屈どころか、とっても幸せだった。


人から見たら長いと言われる一ヶ月のこの滞在は私にとってとても満足のできる、
価値のあるものになった。もちろん、もっと長いほうがよかったけどね。


すっかり一人旅に味をしめた私はもう歯止めがきかなかった(笑)。
タイへ遺跡めぐり旅を計画し、そしてその最後はやっぱりこのウブドで締めようと思った。
一年ほどしか経ってなかったので、それほど変化も感じなかったし、相変わらずだな、
と思って嬉しかった。


それから2年が経ち、その間にベトナムに行った。このベトナムでかなりの悔いを
残してしまい、何が何でも再度行かなくては気が済まない状態だった。
そこで久々だったのでその際にウブドに寄ることにした。
やっぱり2年経ったらそれなりに変わるなあ〜と思った。道の舗装がよりきれいに
なっていたり。新しいお店が増えていたり。それでも2年ぶりのウブドをじっくり味わった。
そして久々にウブドから出てみた。ティルタガンガもなかなかのものだった。


私自身の生活環境も変わり、なかなか自由に旅行もできなくなってしまった。
3年もガマンにガマンして、2004年、ようやく再びウブドに来ることができた。
あの大好きなウブド、またそこへ行ける喜び、そして10周年、これはもう行くしかない。
とても苦労してようやくたどり着いた、って気がした。初バリを共にした友人も一緒だ。
想い焦がれたウブドだったが、3年ぶりのその姿は素直に受け入れることができなかった。


その理由は。。。「何て車が多いんだ。」この一言に尽きるかもしれない。
毎回、訪れる度に車が増えたなあ、とは感じていた。しかし、今回ばかりはすごい。
道という道にびっしり駐車されている景色はやはりどう考えてもショックだった。
店が変わるのは当然だろう。建物が新しくなるのもいいだろう。しかし、この景観は
勘弁してよ、って言いたかった。
メインストリートと言われる道を一歩入るととても素朴な、舗装もすごくアバウトだった
小道までもが車で埋め尽くされていた。私の好きなウブドの景色がなくなってしまった
ような気がした。舗装もきれいにされていた。中央線もしっかり引いてあった。


レストランもたくさんある。食べ物も美味しい。店もだいぶ増えて買い物もたくさんできる。
友人と一緒だったので、少しリッチな新しいミニホテルも利用できた。快適だった。
でもねえ、ウブドの魅力はそれだけじゃあないんだよ。言葉ではうまく表現できないけど。
やっぱり、年々進む観光化には逆らえないんだと思った。昔は一ヶ所しかなかった
インターネットのできる店が、今では至る所にある。道を歩けばそこらじゅうにある。
プラダやアルマーニ、ベルサスなどの店を見て、そしてそんな町の風景を見て何だか
ふんぎりがついたような気がした。

『次、来るのはいつだろうなあ・・・』

バリに来て初めてそんなことを思った。
帰る時はいつも「次はいつ来れるだろう」(←この違いをわかってもらえるだろうか・・・)
って思って、名残惜しく、空港までの道の景色を胸に焼き付けていた。
それなのにこの時はまったく違うことを考えていた。「バンコクっておもしろそうだよなあ」
なんて・・・・目は外の景色を見ていたのに。


2004年のバリは、シェムリアップを終えた後の滞在だった。
待ちに待っていたというのに、終わってみた今となってはシェムリの町の方が印象に残って
いるというのは、こういうことなのかもしれない。
もちろん、楽しかった。買い物もこれでもかというほどした。帰りは荷物が一つ増えた。
それでも、今までのように「やっぱりウブドは良かった〜♪」って思うことはもうできなかった。


もし、次に行くことがあるならば(←こんなことも今まで思わなかったのに)、その時は
ウブドじゃないところに泊まろうか。だとしたらどこだろう???考えてもすぐに出てこない
のが悲しい。しかしそれで満足することができるのだろうか??
そんなことがありえるのだろうか?考えたところで答えなんて出ない。


帰国して、大量の写真を整理し、そして今までのウブドの写真と見比べてみた。
やっぱり‘98年頃の景色が好きだと思った。もうこの景色はないんだと思ったらとても
悲しくなるけれど、確かにあったんだ、と思って、それでも一番好きな場所であり続けて
欲しいと思う。



おしまい


















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